介護施設(老人ホーム)への入居は心の傷と認知症状がきっかけに

親の介護介護施設への入居きっかけ 親の介護

最近、親の発言がおかしいと思ったり、親にとって大きなショックを受けることがありませんでしたか?
変化を感じたら、その変化を見逃さずにケアマネさんに相談したり、親が一人暮らしであれば同居をする(準備をする)か、介護施設を探すといった次のステップへ進むことをお勧めします。

この記事を書いているのはこんな人

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母の変化は大きな悲しみがきっかけに

介護施設への入居は、怪我や病気を除けば急に発生するものではありません。徐々に家族が「そろそろ考えないといけないかも」と思い始め、悩み、考えることから始まります。

私たち家族の最初の介護は、地方で一人暮らしをするパグ太郎の母親(当時89歳)でした。

母は中部の地方都市で一人暮らし。身寄りは私と兄の二人だけで、どちらも関東に住んでいました。

今でいうシングルマザーの母は社交的で外出好き。かくしゃくとしていて同世代では体力・気力ともに抜きに出ており、介護施設や老人ホームなんて縁のない感じでした。

そんな母の楽しみは、私と13歳離れた兄が定年を迎えたら、実家に戻って自分と同居してくれること。

親の介護介護施設への入居きっかけ

兄もそのつもりで何年も前から実家に戻る準備をしていました。

 

2011年、

兄はその年に定年を目前にして病気で急逝。

そして母はその日を境に急速に衰えていきました。

親の介護介護施設への入居きっかけ

息子の死がきっかけで認知症状発症

当時まだ40半ばの私は、小学生の子供二人の育児中で地元に戻ることは出来ませんでした。

そこでケアマネージャーさんの助けを借りながら、毎月実家に顔を出し母の面倒を見ることにしました。

しかし兄の死以来、発言や記憶が「あれ?」となってきたのです。

整理整頓の鬼のような人だったのに、帰るたびに実家の中は片付けられない荷物で混沌としていきます。

やがて昼夜の感覚が怪しくなり、物忘れが多くなったり「誰かが自分に嫌がらせをしている」と猜疑心が強くなり、夢と現実の区別が徐々につかなくなりました。

親の介護介護施設への入居きっかけ

遂には警察署に「家に泥棒が住んでいて、毎晩私が寝るのを確認して、我が家の物を食べている」と訴えるほどに。すぐに警察から私に連絡がありました。

警察は「泥棒」のことで連絡をしてきたのではなく、母が非現実的な話をする徘徊老人なので保護が必要ではないか、というものでした

この事件をきっかけに、私は母を介護施設(老人ホーム)の入居へと舵を切りました。

「物忘れは年齢なりのもの。まだしっかりしている」と言っていたケアマネージャーさんもこの事態を重くみて、介護施設へ住処を変えるため尽力をしてくれるようになったのです。

しかしそれは、ただ「住むところを変える」というものではありませんでした・・・

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母が認知症と思われた症例

専門家ではないのですが、私の母で起こった認知症の症状を挙げます。

  1. 時間の感覚が曖昧になる。(昼の12時か夜の12時か分からなくなる)
  2. 整理整頓が出来なくなる
  3. 夢で見たことと現実の区別がつかなくなる
  4. 猜疑心が強くなる
  5. 認知症の前より歩行距離が極端に増えたり、食べる量が極端に増えたりする

ざっとこんなところです。

「物忘れがひどくなる」のは基本中の基本。老人ホームに入る前は目の前の箱に写真を入れた、僅か1分後に「あの写真どこにいった?」と言い、この箱に入れたよと教えると「私はそんなところに入れない。泥棒が勝手に嫌がらせでやったんだ」と憤慨していました。亡くなる直前は、顔を見て分かる親族は私だけで、桃つや義姉、孫たち(5人)は分からなかったようです。ちなみに私の友人は夜中に認知症の母親と台所でばったりあった時に、「どちらさまですか」と言われ、涙が出たそうです。

親の介護介護施設への入居きっかけ

①については「明るさ」だけでは分からくなるようです。TVを見てもそれが昼の番組か夜8の番組か分からないぐらい判断力もなかったみたいです。

 

②は手紙や薬の整理が全くできなくなっていました。それでも整理整頓した気持ちが強かったのか、整理をするための段ボールや小箱、マジックペンの新品がいたるところにありました。きっと一度買っても忘れてしまうので何度も同じものを買ったのでしょう。

 

③については突然電話がかかってきて「家の中に見たことがない家族が住んでる」「うちの離れからTV局が勝手に放送している」「誰かが家(二階建て)の上に三階の部屋を作って住み着いてる」という話をされました。ある時、帰省をすると私のベッドの上にゴミが丁寧に並べられていました。母に尋ねると「あなたの部屋のゴミ箱に私が知らないゴミがいっぱい入ってた。きっとうちを狙ってる人が時々入って、あなたの部屋で生活してるに違いない。だから「ゴミを見て、お前がいるのは分ってるんだぞ」って教えるために並べた」と言ってました。これはまじめに怖かったです。

ただし起きている時に変なものが見えると言ったことは一度もなかったので、幻覚(せん妄)とは違うと思います

 

④ 「物忘れ」と③にリンクしているのですが、自分が物忘れをしていることが分からないので、物が無くなる、またはなくならないように片付けて分からなくると、他人が嫌がらせでやったという考えになり、どんどん猜疑心が膨らんでいきました。

 

⑤ 認知症が出る前は、さすがに同年代よりも体力・気力があると言っても食事は普通の一人前の半分ぐらい、歩くもの近所を散歩するぐらい。勿論、大好きな庭いじりも出来なくなってました。ところが認知症が発症すると食事は一人前のお弁当を平らげたあと、お団子や菓子パンをバクバク食べ(私の分がなくなることもしばしばありました)、お寺から繁華街まで1時間歩き続け、はては庭にあった角材を自分で別の場所に運んでいました。これはお医者さんによると「満腹中枢」や「疲労中枢」が機能低下していることが原因だそうです。そのまま好きにさせておくと食べ過ぎや骨折に繋がるそうです。

 

本当はこんなに症状が酷くなる前に介護施設へ入居予定だったのですが、入居の手続きをしている間に入居を承諾していた母が「施設には入らない」と心変わりをしてしまったのです。

親の介護介護施設への入居きっかけ

それがきっかけで、施設への入居が1年間遅れてしまいました。

親を介護施設へ入居させるタイミングは大切です。

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